2022年03月25日 更年期ロス?
先日、たまたま夕方のニュース番組を見ていたら、「更年期ロス」についての報道が流れていた。
私がその真っ只中にいるせいか、以前よりも“更年期”という言葉に敏感になったからか、
「更年期」「更年期障害」という言葉が今までよりも世の中に多く取り上げられているような気がする。
最近の「フェムテック」の流れからか。
これは女性にとってはとてもうれしく、一歩前進。
そのニュースの内容は、「更年期ロス」をもっと理解し、国として取り組んでいきましょうと
政治家が立ち上がったというもの。
更年期障害が、コロナのように最近始まったわけではなく、大なり小なり大昔からあったはずなのに、
やっと今世間に もっと理解されてもいいよね・・・ということになってきたのだ。
私もそうなのだが、これは「更年期障害」に遭遇してしまった人にしか苦しみは分からないのかな。
現に自分も、20代の若い頃は、会社のお局さまがヒステリックに怒ったりすると、
「彼女更年期よ」とヒソヒソ話が始まったりしたものだ。
ホットフラッシュ、ヒステリック、ぐらいしか世の中の理解は未だにないのでないか。
一度発作を出したものなら、その時から避けるべき要注意人物になってしまう。
更年期がひどくて会社を休みたいと言っても、世の中の人は 何でそんなことで?くらいの理解であろう。
更年期(閉経を挟んで前後10年)というのは、女性の一生の中で通り過ぎる期間であるが、
その期間の障害に全員遭遇するものではない。
後になって「あったかしら?全然わからなかったわ」という人さえいる。
軽い人もいれば入院する程重症になる方がいるのだ。
更年期の時期は、女性としてとても複雑な時期と重なる。
夫婦・パートナーとの問題、親の介護がそろそろ始まったり、子供の進学の問題、会社での昇進問題、
老化現象を受け入れられないなどなど問題が山積みになるのと重なる。
それらが引き起こす様々なストレスにより、ただでさえ急低下するエストロゲンの不安定が重なり、
身体の中の機能が迷い初めてしまう。それが症状として出ているのだと私は考えます。
ところで、最近言われ始めている「更年期ロス」とは、
更年期症状によって仕事に何らかのマイナスの影響があった人をさすようだ。
● ニュース記事はこちら
Nスタ 働く女性の50%が症状自覚 「更年期ロス」に政治が動く
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye6009049.html
● NHKでは、もっと詳しく
“更年期ロス”100万人の衝撃データで見る #みんなの更年期
https://www.nhk.or.jp/gendai/comment/0029/topic042.html
ほてり、頭痛、憂うつ…。性ホルモンの減少によって起こる心身の不調、いわゆる「更年期症状」が働く人たちに深刻な影響をもたらしていることが、NHKと専門機関が行った初めての大規模な調査から明らかになりました。
更年期症状によって仕事に何らかのマイナスの影響があった、いわば「更年期ロス」にあたる人は専門家の推計で100万人を超えます。働く現場でどんな問題が起きているのか、調査結果を詳しくお伝えします。
(「#みんなの更年期」取材班 ディレクター 市野 凜)
INDEX
- 国内初の大調査「更年期と仕事に関する調査2021」
- 「更年期症状を経験」 女性で約4割
- 「更年期ロス」女性75万人・男性29万人
- 「仕事を辞めた」人は約1割
- 更年期ロス「自分のせい」と考えがち
- 職場や周囲の対応も影響
- 「誰にも相談しない」人が過半数
- 家計・生活にも影響
- 求められる「休みやすい制度」「収入補償」
- 「誰もが更年期症状を理解できる」環境へ
- 更年期は“みんな”の問題
それぞれ調査データや相談機関などが出ているので、参考になさってくださいね。
海外では更年期問題をどう取り上げているか、参考になる記事がありましたので
下記をご参考になさってください。
原因、症状、対策などかなり詳しく書かれていますよ。
goop
Menopause and Perimenopause
https://goop.com/wellness/health/menopause-and-perimenopause/#online
食事と栄養素の記事のところのみ訳してみました。
少し長くなりますが、ご参考に。
更年期障害のための食生活の改善
ホールフーズダイエットは、更年期障害の症状を改善し、更年期以降に懸念される病状の
リスクを軽減するのに役立つ可能性があります。
ホールフーズと食事パターン
ほてりなどの更年期症状に対する特定の食品の効果については、まだよく分かっていません。
特定の食品を定期的に摂取することと、ほてりや寝汗を頻繁にかくことの間に、いくつかの
相関関係が見つかっていますが、その影響は小さいものです。ある研究では、砂糖と脂肪を
最も多く食べている女性は、砂糖と脂肪を最も少なく食べている女性よりも、
ほてりを感じるという報告が20%程度多かったそうです。また、果物を最も多く
食べている人や地中海食に最も近い食生活をしている人は、果物を最も少なく食べている人や
地中海食に最も近い食生活をしていない人よりも、ほてりを訴える可能性が20%程度低い
ことが分かりました。これは相関関係である。食事が更年期障害に直接影響しているのか、
それとも偶然の関連なのかはわかりません。
心臓病のリスクを減らし、健康な骨に必要なカルシウムやその他のミネラル、ビタミンを
摂取するには、全食品が揃った食事が最適です。骨密度が高いかどうかは、乳製品を
食べるかどうかにかかっ ているわけではありません。野菜、果物、豆類、ナッツ類、
種子類、その他の全食品から、骨の健康を維持するのに必要な栄養素を摂取することができます。食事と栄養については、心臓病と糖尿病に関するgoop PhDの記事で詳しく説明しています。骨の健康のための栄養素とサプリメントについては、以下のように説明されています(Herber-Gast & Mishra, 2013)。
大豆と植物性エストロゲンを含む食品
大豆食品を多く食べている女性は、ホットフラッシュが最も少ない傾向にあります。
これは、大豆に含まれるイソフラボンという化合物が、弱いエストロゲン様活性を
持っているためと考えられています。エストロゲン様作用を持つ植物性化合物は、
ファイトエストロゲンと呼ばれています。また、ある比較試験でも大豆を支持する
証拠が示されています。
大豆を他のタンパク質源と置き換えることで、ホットフラッシュが減少し、
他の更年期症状も改善されました。他の食品にも植物性エストロゲンは含まれています。
更年期症状を緩和するために、クリーブランドクリニックは、大豆の他に、ひよこ豆、
レンズ豆、亜麻仁、穀物、豆、果物、野菜などの植物性エストロゲンを含む食品を
試してみることを勧めています。
大豆にはエストロゲン様化合物が含まれているため、食事性大豆が乳がんを促進する
のではないかという懸念があります。この可能性についてはよく研究されており、
大豆を食べることでがんが促進されることはなく、むしろ乳がんを予防する可能性が
あるという良い証拠が得られています。大豆を最も多く食べている人は、
最も少ない人に比べて乳がんを発症しない傾向があります。
これは、植物性エストロゲンがエストロゲンとは全く異なるからだと考えられています。
植物性エストロゲンはエストロゲンとは全く異なり、細胞への結合力が弱く、
より強力なエストロゲンが結合するのを妨げる可能性があります。
大豆には、タンパク質、健康的な脂肪、食物繊維など、健康に寄与する栄養素も
含まれています。大豆は骨密度を高め、骨を丈夫にします。毎日2~3皿程度の大豆を
摂取すると、炎症や脂肪の酸化など、心臓病のリスク要因にプラスの効果があります
(Cleveland Clinic, 2019; Okekunle et al., 2020; Perna et al., 2016;
Sathyapalan et al., 2017; Welty et al., 2007)
更年期障害のための栄養素とサプリメント
骨の健康を促進し、エストロゲンの不足を補うために、骨をサポートする特徴的な
栄養素を食品やサプリメントで摂取することができます。また、大豆イソフラボンは、
ほてりをはじめとする更年期のさまざまな症状に対応する可能性があります。
大豆イソフラボン
植物性エストロゲン(エストロゲン様作用が非常に弱い植物性化学物質)は、
大豆に含まれるイソフラボン(ダイゼイン、エクオール、ゲニステイン)が
最もよく研究されている物質です。大豆イソフラボンのサプリメントは、
心臓、骨、筋肉の健康や更年期障害に効果があると考えられていますが、
臨床試験の結果はややばらつきがあります。イソフラボンが効くかどうかは、
腸内細菌がダイゼインをより生理活性の高いエクオールに変換できるかどうかで
決まると思われます。
大豆イソフラボンを摂取することで、ほてりなどの更年期症状が大幅に軽減された
という臨床試験も多数報告されていますが、すべてではありません。
大豆イソフラボンが膣の乾燥や痛みに有効であることを示唆する研究もありますが、
有意な効果はまだ実証されていません。研究で使用された精製イソフラボンサプリメントの用量は、通常45~160ミリグラム程度であり、安全で健康全般に有益であるようです。
イソフラボンがどのように効果を発揮するのかは不明ですが、エストロゲン受容体に結合し、弱いシグナルを発生させるというのが最も有力な説とされています。
また、イソフラボンには抗酸化作用があります
(L.-R. Chen et al., 2019; Ghazanfarpour et al., 2016; Perna et al.,
2016; Sathyapalan et al., 2017)があります。
骨のための栄養素
骨密度の低下は、エストロゲンレベルの低下から起こります。
加工されていない丸ごとの食品を主に食べることで、栄養摂取を最適化する価値があります。
保険として、毎日サプリメントを摂取することもできます。
– 骨の足場となるコラーゲンを作るためのアミノ酸の材料となるのは、
食事で摂れるタンパク質です。豆類、卵、肉類、乳製品などのタンパク質を
ほとんどの食事に取り入れるようにしましょう。
– カルシウムは、コラーゲンの足場を埋めるための「モルタル」の主成分です。
カルシウムのRDA(推奨栄養所要量)は、10代と成人では1,000ミリグラムから
1,300ミリグラムです。一般的な食事には300から500ミリグラムのカルシウムが
含まれており、牛乳やチーズ1食分には300ミリグラムが含まれている場合があります。
ですから、食事内容によっては、せいぜい500〜1,000ミリグラム程度のサプリメントを
摂取するのがよいかもしれません。クエン酸カルシウムは吸収されやすい 制酸剤は、
他の形態のカルシウムの吸収を妨げることがあります。
– ビタミンDは、食事で摂取したカルシウムを利用するために重要です。
ビタミンDが十分でないと、食物からカルシウムを吸収することができません。
ビタミンD不足の典型的な症状は、骨が弱くなったり、変形したり、穴があいたりすることです。
ビタミンDを食べ物から十分に摂取することは困難です。
ビタミンDのほとんどは、日光に当たった皮膚で作られますが、日光は日焼け止めや衣服、
黒い肌によって遮られます。ビタミンDについての詳しい情報は、こちらのgoopの記事で
ご覧いただけます。
– ビタミンCは、コラーゲンの生成に必要な栄養素で、皮膚だけでなく骨の健康もサポートします。さらに、ビタミンCは骨を形成する細胞の活動にも重要です。
骨を作るのに必要な遺伝子の発現を促進するのです。
ある研究では、ビタミンCのサプリメントを摂取している閉経後の女性は、
摂取していない女性よりも骨密度が高いことが明らかになりました。
最も骨密度が高かったのは、ビタミンD、カルシウム、エストロゲンを摂取している女性でした。
ビタミンCのRDAは、年齢や性別によって異なりますが、成人で65〜120ミリグラムと
なっており、多くの人はこれほど摂取していません。
血中濃度に基づくと、アメリカ人の7%がビタミンCを欠乏しています。
100〜1,000ミリグラムのサプリメントは、健康な骨を支えるのに役立ちます。
– ビタミンKは骨形成に関与し、カルシウムが動脈ではなく骨に沈着するのをサポートします。
食事に含まれるビタミンKの量が多いほど、骨密度が高いという相関関係があります。
また、健康な人の場合、ビタミンK1とビタミンK2のサプリメントは、骨が破壊される
代わりに構築されていることを示すバイオマーカーを増加させることが示されている。
ビタミンK1(フィロキノン)は緑黄色野菜に、ビタミンK2(メナキノン)は納豆や
熟成チーズに多く含まれます。これらの食品を定期的に食べない場合は、少なくとも
RDA:年齢と性別に応じて90~120マイクログラムを含むサプリメントを摂取するとよい
でしょう。 (Aghajanian et al., 2015; Morton et al., 2001; Office of Dietary Supplements, 2021a, 2021b, 2021d, 2021c; Palermo et al., 2017; Schleicher et al., 2009)。
他にも、いろいろ興味深い記事がたくさん掲載されています。
私個人的には、食事以外の自然療法として、ハーブやアロマを活用しておりますが、
その辺もまたご紹介していきますね。
身体の栄養も大切なのですが、ココロの栄養も更年期には大切です。
むしろそちらの方が大切かな。
「病は気から」というけれど、ココロを満たすためにどうすれば良いかが最善策かと思います。
それは、人それぞれですが、真面目で責任感がある人こそ症状が出やすいとも言われていて、
少し楽に考えたり、諦めたくないけど諦めることによって違う人生が楽しめると思うようにしたり、
とにかく自分を愛してあげることが最終結論でしょうか。
皆さんは、いかがですか?